古民家再生シリーズ3【移築に関して】

移築は、民家を他の土地に移動して構造材を中心に再利用可能なものを使用再生させる事ですから、解体や運搬費用がかかり、もっともコストがかかります。

移築を前提にした解体工事は、
【解体前手順】
●工事用の通路確保(障害となる樹木などの移動、伐採)
●建築設備の切除、撤去
●仮設水道、トイレの確保
建物解体からでる粉塵等の防護養生工事
●解体木材収納の仮置き場確保
●解体工事前の確認(廃棄、非廃棄の仕分け、図面、工程)
●番付札の設置

【解体作業手順】
●造作撤去、収納
●内部床解体
●天井解体
●内部壁解体
●屋根解体
●構造材解体
●基礎解体(石の再利用可)

【解体後】
●解体材の仮保管は湿気・雨水対策を万全にし大切に保管

というように、
古民家の解体は「手ほどき」で行われていくのでやはりコストがかかりますね。
どの部材をどの程度で残すかにより、解体手順は異なってきますが、
例をあげると、

通常に解体した場合は 5万
「手ほどき」で解体した場合は 最低8万程度

はかかるようです。
さらに古民家という建物は大きいので60坪から、100坪程度あります。

しかし、100坪の古民家を100坪で再生させようとするからコストがかかるのであって、100坪の古民家の部材をつかって、40坪の家を建てる

という減築をすることで、解体コストを減らすことも出来ますし、出来るだけ多くの古材を使う事で新材を新たに購入することもありませんので、新築費用を抑えることもできます。
固定資産の減税にもつながります。
普通の解体〜新築よりはかかるものの、じっくり上手な移築プランをたてていけば納得のいく移築再生は可能になると思います。

【一般社団法人神奈川県古民家再生協会】http://www.kominka-kanagawa.com