古民家再生シリーズ7【古民家の知恵「足固め」】

昔の古民家には、土台というものがありませんでした。
柱は束石の上に建てられるものでありました。

地震の時、(伝統工法の建物は)石から落ちて建物だけが飛び跳ねて移動した」
という伝説を聞いたことがありますが、

この伝説を作り出した大きな要因は、木組みもありますが、やはり
伝統工法特有の

「足固め」

の効果があると言えます。

足固めは建物を起立させる力があり、柱と柱が開くのを防ぎます。
もうひとつは柱の中を貫通していますから建物全体が浮くことはあっても
、一本だけ独立して柱が抜けるということはありません。

これが、伝統工法の「縁の下の力持ち」と呼ばれる
足固めなのです。

現代は土台のうえに柱を立てて構造上必要な場所にホールダン金物を取り付け
柱が抜けるの防ぎます。

家の倒壊するか否かは足元が大変重要だと思います。

今の建築基準法では、「布基礎」がなくてはいけませんから
上ものはある程度、伝統工法で出来たとしても、足回りはやはり「似せる」
だけで古民家のような足固めの伝統工法は出来ません。

在来工法と伝統工法・・・
重要な足回りに圧倒的な違いがあります。

どちらが「良」か?という判断は出来ませんが、、、
もう一度いいますと

在来工法は【総力前線防衛型】の耐震構造

伝統工法は【多段階防衛型】の免震構造

この違いです・・・

さて、どちらが地震国、日本にふさわしいか・・・
ということです。

【一般社団法人神奈川県古民家再生協会】http:// www. Kominka -kanagawa.com