被災地と共に越えるⅡ

戦後の高度成長期に、九州の科学工場会社「ソッチ」が垂れ流したメチル水銀によって引き起こされたことで知られる公害



水俣病



流されたメチルに魚介類を媒介して沿岸住民の命を奪った公害だ。



美しい海を望める天草諸島は死の海と化した。



反公害運動は一種の社会ブームになっていき、マスコミはその模様を連日のように放送した。





息子が母の労をねぎらう為にとってきた魚をを食べ、胎児性の水俣病が発生し、産んだ子供に感染されているケースもある。

奇病、伝染病と差別をされ、「隠れ患者」といわれる人もでたようだ。



そうした水公害をかかえる水俣で、出来ることを一生懸命やりぬき、水俣に希望を与えた人がいる。



山間地に緑茶農家の「天野製茶園」という営む方だ。

海が毒で汚染された水俣に挑戦するように「農業を通して何かできないか・・・」と

茶畑を完全無農薬に切り替えたそうだ。



周囲の茶畑園は農薬により綺麗に処理されている。

しかし「天野製茶園」は農薬も除草剤も使わないので、雑草で生い茂り、茶葉も黄色い。それは土が健康な証であった。地道に草取りに明け暮れた。



その努力が消費者の価値観を変え、「エコ」がキーワードの時代になり天野製茶園のお茶と、紅茶の注文が殺到し 紅茶の個人生産日本一を勝ち取った。



「天野製茶園」は語る。「公害で苦しんだ水俣だからこそ、安心・安全の茶を作りたかった。」と・・・



公害イメージのあるのでパッケージから「水俣」の文字を消してくれと業者に頼まれることもあり、

その公害イメージは未来にわたって強い。



しかし、「天野製茶園」は語る。



「冗談じゃない。水俣の名を掲げてどう勝つか?そこが私の勝負です。」と語る。



天野製茶は今、水俣市公認の「環境マイスター」に認定されている。



周りが出来る事コツコツと復興に向けてやっていきたい。





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