伝統工法の事実

文部科学省『大都市大震災軽減化特別プロジェクト』の一環として、主に建築基準法の制定される1950年以前に、伝統的な木造軸組構法で建設された実大伝統木造建物実験です。

対象の建物
●構造は、6間×3間の築60年以前の伝統工法の民家
●柱が直接石の上に建っている
●屋根は瓦葺き
●木小舞に土壁

建築基準上ではクリアできないといわれている建物を揺らします。

震度4,5で揺らす
揺らすと、仕口が音をたてます。これは仕口が全体的に機能しているという証拠です。
壁の無い面で「がらんど」になっている部分の足元が動き、柱が石から動いた。
伝統工法の仕口は横の動きに耐え、家がその機能に耐えられず動いた。

家は動いたが「屋根も家も損傷なし。」

阪神淡路大震災と同じ直下型で、同じ揺れと震度で揺らす
壁のある面の束が折れる。
壁のない部分の柱がまた動く。揺れが激しいぶん建物が揺れについていけず、揺れが先ほどよりもあまり感じられない。

結果、建物は壊れず建っています。
柱はずれましたが、壁が無くても建っている。

柱が動いたからでしょう。
柱を現代の建築のように固定したらどうなっていたのだろう。と思います。

建築基準でクリアにならないといわれる伝統工法は、結果的に阪神大震災の揺れに耐え、壊れませんでした

古民家は現代建築の先生です。
建築基準法ではかなわない先代の知恵と技術の強さが証明されています

http://www.bosai.go.jp/hyogo/research/movie/movie.html